16日目―人体実験―[FANBOX]

「拘束はなしだ」
 首根っこを掴まれて、先ほど抜け出したばかりの牢屋に引き戻された梓に、沙羅は底冷えする声で告げた。
 ぺたん、と地面に座り込んでしまった梓の腹部を蹴り上げる。
「っ! ……っぐぅ!」
「ほら、早く立て。また蹴られたいのか?」
「……っく、ぅぅぅ!」
 がくがくと震える足に手を添えて、果てたばかりの腰に力を入れる。何度かかくんと膝が折れたが、そのたびに沙羅はぺしぺしとベルトで梓の尻を叩いた。
 なんとか立ち上がった梓を見下ろして、沙羅は懐から黒鞭を取り出す。ひっ、と梓が喉の奥で悲鳴を上げるのに内心ぞくぞくと快感を覚えながら、素知らぬ顔で告げる。
「立ち続けろ。もし足の裏以外が床に付いたら、全力で鞭打つ」
「……そ、んなのっ……!」
「あ?」
 ぱあんっ! と頬を張られて、がくがくと視界が揺れる。
 そのままくらりと倒れてしまいそうな梓の頬をもう一度はたいて、沙羅はドスの効いた声で再び言う。 
「足の裏以外が床に付いたら、全力で鞭打つ。返事は」
「は、い……」
「よし。まあ、ただ立ち続けるのではつまらないからな。モルモット、もう一度胸で果てろ」
 ここだ、ここ。と鞭の持ち手で乳房を押される。
 焦らし責めはやめたらしいが、いつまでも刺激を与えられない膣は熱く煮えたぎったままだし、立っているだけでもたらたらと濡れ出している。
―――こんなことなら、さっき……っ。
 自分でしておけばよかった、と考えそうになって、梓はぎりぎりと奥歯を噛み締める。そんなことを考えてしまうぐらい毒されている自分の体が嫌になる。
 固まっていたら、再び沙羅に頬を張られた。
「ほら、早くしろ」
「はい……。っく、ぅ、ふあ……ああ」
 もう、どうすれば乳首で果てられるのかはわかってしまっていた。
 手に収まらない乳肉を揉みしだき、頂点の突起を親指と人差し指でつまんでくにくにと擦る。慣れないようにときどきひっぱり、乳頭を押し込み、さらに中指で乳輪をくすぐった。すると、すぐに甘い声が漏れ始める。
「はあ、……あ、ああっ、あ、あああ………っ」
「すっかり慣れたものだな。ずいぶんと淫乱になったことだ」
―――だれの、せいでっ……!
 抗議したかったが、文句を言うなどもってのほかだし、睨んだつもりがなくても目が合っただけで難癖をつけられそうで、梓は顔を伏せたまま自慰に耽る。ぽた、ぽた、と溢れた蜜が牢に広がって、しこり立った乳首からの刺激も、臨界点に達しようとしていた。
「あ、あああ……、っ……く、ぅあっ!」
 きゅううう、と桃色の突起を引っ張って、それから激しく擦り上げて、梓は絶頂を迎えた。
 じんじんと甘く痺れる乳房の重さに引っ張られるように裸体をくの字に折り曲げて、懸命に倒れるのを防ぐ。双臀はぴたりと閉じられ、擦り合わされた太腿の付け根からはちらちらと陰毛が覗いていた。
「は、ぁ……はぁ、は……ぁ」
 ぱたた、と愛液を垂らしながら悶える梓の口に、沙羅は黒い棒のようなものを突っ込んだ。
「ん、ぐっ……」
「次は尻で果てろ。それを使え」
 球が連なったような棒をせき込みながら取り出して、梓は固まる。
―――これを、お尻、に? 自分で? 立ったまま?
「む、り……むりだ、って」
 返事は、腹部への打撃で返ってきた。
 おそらく本気ではないのだろうが、沙羅の拳が裸の腹に突き刺さり、内臓を揺さぶって背骨から抜ける。
 果てたときよりもさらに深く、ほとんど蹲るようにして、梓は苦悶の声を漏らした。じわりと滲んだ涙とえずくようにして口から洩れた唾液が床を汚す。
 そうして腰を落とした梓の背中に、今度は黒鞭が直撃した。
 ピッシィィン! という音、一拍おいてやってくる激痛に、もう取り繕うこともできずに梓は床に倒れ叫ぶ。
「ああああああああああっ! っあああああああああっ!」
「髪が地面についていたぞ。おい、いつまで倒れているつもりだ。立て」
「ひっ、……は、い……っ」
 再び鞭が降り上げられる気配を感じて、梓は必死で体を持ち上げる。整った顔は痛みと恥辱で蒼白に染まり、大きな目からはぼろぼろと涙が零れた。
 髪に注意しながら前傾になり、薄く股を開く。
 沙羅に渡された性具を握り締めて、先端を尻穴にあてがった。
「……ふ、ぐぅ、……っ」
「入らないなら手伝ってやろうか」
「1人で、できる、からっ」
 手伝わせたら碌なことにならなさそうで、梓は恥を捨てて自らの秘部に手のひらを当てる。内股になり、尻側から局部に手を這わせる卑猥な姿勢をさらに見せつけながら、愛液を掬い、菊門とアナルパールに纏わせる。
「はぁ、ぁぁあああっ」
 ずぷっ、と窄まった穴を割り開いて性具が入り込み、空気が抜けるような音が口から出た。
 腸管を圧迫するパールが全て入り、逃げ場のない妖しい刺激が脳に溢れる。今までの責めで肛門でも感じる体にさせられた上、腸壁越しに膣にもじわりと快楽が届いて腰が砕けそうになった。
 だが、もちろんそれで終わりではない。
 感情の読めない瞳で見下ろしてくる沙羅に言い訳をするように、梓は性具の抽挿を始める。
「あっ、あっ、っく、ぅ、っぐ、っあん、っふぐ、ぅぅっ!」
 パールが菊門を広げ通り抜けるたびに、声が口から洩れてびくつく。喘ぎながら悔し気に童顔をゆがめる梓だったが、白い双臀は快楽を貪るように収縮と弛緩を繰り返して快楽を助長する。
 早くも切羽詰まってきて、梓はより抜き差しを速めた。
「っく、ぐぅ……あ、はあっ! はああああっ」
 どうせ、沙羅が満足するまで解放されない。だったら機械的に命令をこなして、この悪魔を満足させるしかない。
―――だから、これは、命令されているだけで、絶対に私の意思なんかじゃない。
「あ、あ“っ! ――~~~っ!」
 心の中で反抗しながら、なすすべなく梓は絶頂する。
 果てを迎えて弛緩しそうになる体を、両の手を膝に置くことで必死に奮い立たせた。
 しかしそのせいで、中途半端に突き刺さった性具が肛門から尻尾のように生え、梓の腰使いを追ってかくかくと前後に揺れていた。
「遅い」
「…………え?」
 沙羅の一言に、呆けたような声しか出ない梓。
 腕を組んだ沙羅は、淡々と告げる。
「そんな温い責めで罰になるとでも思っているのか。果てろと言ったらすぐに実行しろ。数分もかけるな、この愚鈍が」
「……そんなこと、言われたって……っ!」
「不敬」
 ひゅ、と沙羅の頭が消えた。
 目で追えない速度で腰を落としたのだと気づく前に、硬い拳が梓の下腹部を直撃していた。
「っぐ! ―――~~~~~~ッ‼」
 容赦なく振り抜かれて、梓は無様に床に転がる。ぶすっ、と尻から空気の抜ける音がしてアナルパールが抜け落ちる。女として絶対に聞かれたくない音を立てながらも、それを繕う余裕はない。
「ひっ、あ………っ! か、……ひゅ、……っ」
 芯に残った痛みが酸素を散らしているようだった。
 呼吸困難に陥る梓の腹部を、もう一度蹴り上げて、沙羅は携帯端末を取り出す。
 どこかに連絡を取って、それから言った。
「追加の、罰だ」

続きはFANBOXで連載中……

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